今期よりJR京都伊勢丹の解放区にてはるかきみへの服をお取り扱い頂けることとなり、昨日8/5
より店頭に並んでいることかと思います。大変嬉しく思っています。ようやく仕事にひとくぎりつき、
昨日は久しぶりにゆっくりとした時間をすごしました。ずっと観たかった映画があり、又、体を動かした
かったこともあり、自転車で1時間ほどかけ新宿のアトリエから豊島園にある映画館に 行き、レイトショー
を観てきました。夜(特に夏の夜)の街を自転車で走るのが大好きでして、その間色々なことが頭に流れ
ます。
何もない、まともなアトリエすらなく、温泉があり山に囲まれた所で、どういう服をつくればいいのか
のかもよく分からず、しかも思いのほかやる気もあまり出ず(服と自分自身をイマイチ結合できなかった
ため)、よそ様に就職する気もおきず、でも服しかなく、自分でやらなきゃいかんのだ、というよく分から
ない状態でこのブランドをはじめ、色々な新たな出会いもあり、ようやく僕自身のもつ流れがみえはじめ、
それを服に乗せることができてきて、”つくる”という行為において童心にかえったようなあの楽しさ、
一体感といったものを取り戻すことができてきて、とてもとても嬉しく感じています。
特に最近の大きな発見は服には服の世界があり、人には人の世界があるということです。もちろん
服の世界は人が歴史の中で培ってきた結晶で形成されているので人のもつ世界と大きく重なって
いるのですが、いいかえれば重なっているだけなのです。あたりまえのような話ですが、それゆえに
例えば人が虹が好きだからといって服に虹をそのままつけてもかわいいかとといったら服としてかわ
いいとも言い切れません。あたりまえですが、虹が好きという自分を服の世界に転化する力が必要
なのだと思います。その力は服をもっと知りたいという思いや服そのものを感じる心から生まれるの
で、もっともっと服として?生きていきたいと思います。そして、何が好きか、何に心打たれるかといっ
たことは人それぞれなので、そこに個性があり、もっと自分をほりさげていき、より服として楽しいかたち
で僕自身を服に投影していきたいと思います。
今、直接出会ったことのない方が、僕のしらないところではるかきみへの服(このブログやHPも含めて)
を見てくれている人がいる。どうしてもこの感覚をうまく言葉で表現できないのですが、これってすごいこと
なんだと思います。具体的に誰々さんが見てくれたなんて分かりませんけども、そういうのってすごく嬉しい
のです。そのひとつひとつが嬉しいんです。
他にも色々ですが、大体そんなかんじのことを夜中の東京の街で自転車に乗りながら考えていたように
思います。とても楽しい時間でした。今日からまた次のコレクションに向けて本格的にシフトしていきます。
もっともっといい服がつくれるに違いない。楽しみだ。